ハウイー『恋人はタキシードを着たネコ』
雪深い山荘で、猫たちだけを相手に。
“私”は離婚し、雪の中の山荘へと旅立つ。
2匹の猫たちだけを連れて。
雪に閉ざされた小屋で、ネコのヴィニーは人語を語り出す。
さらにシロクマのサイモンも加わって、不思議な世界が展開される。
言葉をしゃべるネコとクマと、それから、自分たちの分身らしき人物やネコたち、その他、かなり幻想的な世界ではある。
周囲は雪にすっかりとざされて、近所に人家はない。
電話も通じないし、燃料の薪もない。
食べ物だけは豊富にある。
奴隷のようによく働くクマ。
とりすました雄猫ヴィニー。
踊ってばかりいる牝猫ソフィー。
“私”は大けがをし、すると、雪の中からまってましたとばかりに元気な女性が現れて・・。
私がもっと若ければ(十代)共感できたかも知れないけれど、歳を取ったせいかいまいち小説の世界に入り込めなかった。
自分探しが最大のテーマとなっている小説。
著者は小説家で劇作家で女優だそうだ。
(2005.11.15)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『恋人はタキシードを着たネコ』
- 著:ベッツィ・ハウイー Betsy Howie
- 訳:道下匡子(みちした きょうこ)
- 出版社:河出書房新社
- 発行:1999年
- NDC:933(英文学)アメリカ 小説
- ISBN:430920323X
- 244ページ
- 原書: “Snow” C1997
- 登場ニャン物:ヴィニー(ヴィンセント)、ソフィー、シッド、クララ
- 登場動物:-