ウルリッヒ・クレヴァー『猫の本』

ドイツから来た猫の百科事典。
343ページ、27cm、9800円の大きな本だ。
カバーに書いてある “Encyclopedia Of The Cat” (=ネコの百科事典)の呼び名にふさわしい内容である。
イエネコの歴史、絵画に現れる猫たち、ネコの骨格や脳、ライフスタイル、出産、病気、飼い方、切手や絵はがき、品種、その他その他が、豊富な写真や挿し絵で語られる。
いかにもドイツらしい堅実な本だ。
もうひとつ、ドイツらしいのは、親日的な点だろうか。
歌川国芳の猫画、招き猫の置物、猫型枕、などが紹介されている。日本も「昔からの愛猫国」としてちゃんとみとめられているようで少し嬉しい。
勿論、歴史的に見れば、魔女の使いとしてネコを長らく虐待してきたヨーロッパ諸国より、日本のほうがずっとネコを大事にしてきた・・・少なくとも組織だった虐待はしたことがなかった国なのであるが。
大きくて、ずっしり重いので、手で持って読むのは困難、机の上に広げて読みください。
値段が高すぎるのが欠点。

この通り、大きな本です

カラー図版もたくさん

「不思議の国のアリス」チェシャー猫の挿絵も
(2002.4.10)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫の本』
- 著:ウルリッヒ・クレヴァー Ulrich Klever
- 監修:増井光子監修)
- 出版社: 同朋舎
- 発行: 1987年
- NDC : 645.6(畜産業・家畜各論・犬、猫)
- ISBN : 4810405818
- 343ページ
- 原書 : Knaurs Grosses Katzenbuch; c1985