小林まこと監修『What’s Michael?の猫の本』

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

 

大人気となった元祖・猫マンガ『ホワッツ・マイケル?』の解説本。

『ホワッツ・マイケル?』が連載されていた当時は、まだ猫マンガが少なかったのです。猫が出てくるマンガはもちろんありましたが、いずれも脇役。猫が主人公、ときには猫しか登場しないマンガなんて、幼児用のものをのぞき、ほとんどありませんでした。

そこへ登場した『ホワッツ・マイケル?』。著者の小林まこと先生自身、まさかこれが長期連載物となるばかりか社会現象といえるくらいの大人気を博するなんて、まったく思っていなかったそうです。最初は息抜きのつもり、連載を意識するようになったのは10回目くらいからやっとだったそうです。

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

小林まこと監修『What’s Michael?の猫の本』

しかし、マイケル人気はどんどん上がりました。この本『What’s Michael?の猫の本』が出版されたのは、まだマイケル第3巻が出たあとと、かなり早い段階なのですけれど、すでに原宿は表参道に「マイケル専門店」が出現するほどのブームとなっていました。テレビアニメにもなりました。

この本では、作品の裏話がいろいろと紹介されているほか、猫についてや、さらにはネコ科一般・野生のネコ科についても書いてあります。オリジナルの『ホワッツ・マイケル?』を知っていることが前提となりますが、マンガをしらなくても、ためになる知識はいろいろと書かれています。

たとえば、遺伝子と毛色の関係について。今でこそ(知る人には)よく知られている話ですが、この本が発行された1986年ころはまだ知っている人は少なかったのです。「お、これ、分かりやすく書いてあっていいなあ」と想ったことを今でも覚えています。

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

小林まこと監修『What’s Michael?の猫の本』

そんな科学知識が披露されている一方で、ノミ退治のいちばん確実な方法は「シャンプーだ」と書いてあるところなどは、今読めば古さを感じますね。昭和が平成となって以来、ノミ対策といえばスポットオン式の駆除剤(「フロントライン・プラス」等)が第一にあげられるようになっています。

とはいえ、そういう「古い情報」はごくわずかです。もしあなたがマイケルファンで、この本をまだご存じでない場合は、入手の機会あれば逃さずぜひご入手ください。マイケルファンであれば必ず楽しめる本です。

マイケル後、猫を主人公としたり、重要登場人(猫)物のひとりとするようなマンガが続々とつくられるようになりました。マイケルは今頃、ニヤニヤしながら得意そうにヒゲを磨いているかもしれません。

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

捨て猫するな、ということもちゃんと書いてあるのが良いですね

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

小林まこと監修『What’s Michael?の猫の本』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『What’s Michael?の猫の本』

  • 監修:小林まこと(こばやし まこと)
  • 出版社:株式会社講談社 講談社ヒットブックス
  • 発行:1986年
  • NDC:726(マンガ、絵本
  • ISBN:4061777025 9784061777026
  • 223ページ
  • カラー口絵、モノクロイラスト(カット)
  • 登場ニャン物:マイケル、ポッポ、ニャジラ、他
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

カラーグラフ

第1章 マイケルの華麗なる生活
マイケルの友人たち
マイケルの行動と性格
マイケル取り扱い上の注意

第2章 猫はこういう生き物だ
1.What’s 猫?
歴史 骨格 運動 狩猟 知能 超能力
2.猫の一生
子猫 成猫 発情 結婚 出産 言葉 ほか

第3章 だれでもすぐに猫が飼える
同居 しつけ 環境 エサ トイレ 寝場所 ほか

第4章 猫・ネコ・ねこ・NEKO・猫いっぱい
猫が登場する名作・傑作集
史上の有名人、猫好き派Vs猫ぎらい派
大佛次郎記念館
ほか

特別付録
小林まこと特別インタビュー
マイケル専門店って知ってる?
ほか


ショッピングカート

 

小林まこと監修『What's Michael?の猫の本』

7.7

猫度

9.5/10

面白さ

6.5/10

猫好きさんへお勧め度

7.0/10

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