小手鞠るい『結婚するなら、猫好きオトコ』

「オトコのことは猫に訊け」2004年を改題・一部加筆。
小手毬さんも、「男」と表現されている旦那さんも、笑っちゃうほどの猫好きである。全身全霊で猫を賛美し賞賛し崇拝している。「猫ぞっこん」もここまで行くと小気味よい。
猫嫌いの人が読んだら「バカバカしい」の一言で片付けられてしまいそうだが、猫好きの人が読んだら「そう!うちも!同じ!」と、頷いたり笑ったり手を叩いたりしちゃうだろう。
小手毬さんは、最初犬好きの男と付き合った。4年しか持たなかった。次の男も、犬好きだった。結婚までしたのに、やはり4年で別れた。
第三の男は、「まったくもって頼りにならない男」だった。ハワイ生まれのアメリカ人。「のほほーんとした締まりのない性格は、筋金入り。」
が、この男と、すでに20年一緒に暮らして全然飽きない。
で、結論。
うん、これはもう、自信をもって、言えることなんである。
若いころにさんざん舐めさせられた辛酸と、涙なしでは語れない苦い経験を通して、わたしが素手でつかみ取った人生の真実。
日本全国津々浦々の女の人たちに、わたしは声を大にして言いたい。
「結婚するなら、猫好きな男がおすすめ」と。
そして男の人たちには、こう言いたい。
「結婚したければまず、猫好きな男になれ」と。
(p.14)
何故犬好き男はだめで猫好き男がおすすめか、小手毬さんは具体的に説明する。
それはたしかにその通りなんだけど、でもその前に男よりも何よりも、小手毬さんは「猫!」なんでしょ、と突っ込みたくなる。
猫のすばらしさを説明するために男を引き合いに出しているようなものだ。
そして愛猫「プーちゃん」の話になると、もう手放しの親バカぶりで、メロメロのデロデロのゴロンゴロンなんである。
まっ、今全国にあふれている猫ブログの、ほとんどは同じようなメロメロ調なんですけどね(笑)
猫様万歳!
猫好き万歳!
猫好きでなきゃ、恋も結婚もできません!
(2008.7.23.)

小手鞠るい『結婚するなら、猫好きオトコ』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『結婚するなら、猫好きオトコ』
- 著:小手鞠るい(こでまり るい)
- 出版社:河出書房新社 河出文庫
- 発行:年
- NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
- ISBN:9784309408880
- 231ページ
- 登場ニャン物:プーちゃん(和名プリン、英名プディング)、風(ふう)ちゃん、ミッシェル
- 登場動物:-
目次(抜粋)
第1章 結婚するなら、猫好きな男
Story1 四年で終わる犬好き男との恋
Story2 猫好きな男の人生設計
Story3 猫好きな女と結婚したければ
<猫閑話>猫は人を見抜く
Story4 あなたの男を猫好きにするには
Story5 さようならを言いにきた猫…猫好き人間が、猫を噛みと崇める理由
Story6 猫好き男と犬好き男の見分け方
<猫閑話>これが猫嫌いの深層心理だ!
Story7 猫好きな男と暮らす平和な日常のひとこま
第2章 猫に学ぶコミュニケーション術
Session1 初めてのデートを成功させる方法
Session2 猫に学ぶコミュニケーションの秘訣
Session3 愛さずにはいられない…猫に学ぶ愛のコミュニケーション術
<猫閑話>迷路の島の案内人
Session4 「ノー」と言える猫
Session5 あなたの真心を伝える方法
Session6 究極のコミュニケーション術
<猫閑話>魔法の絨毯に乗って
Session7 路上で役立つ英会話…犬猫コミュニケーション比較学
第3章 人はなぜ、猫に癒されるのか
Theory1 猫の手を借り夫婦円満
Theory2 猫好きな女は尽くすタイプというのは本当か?
Theory3 猫の親切
<猫閑話>ジマー先生の風邪薬
Theory4 秋のワルツを踊りましょう
Theory5 猫は孤独の達人
Theory6 寝る子は育つ
<猫閑話>九つの災難、九つの人生
Theory7 猫のさいごをめぐる考察