森田佳世子『イヌの子ねこの子カエルの子』

庭先に小さな動物病院を建てました。
森田佳世子さんは、日本漫画家協会会員で、横浜市獣医師会会員で、アリスペットクリニックの院長先生。
お父様は森田拳次氏。「丸出だめ夫」「ロボタン」などを描いた漫画家だといえば、思い当たる方も多いでしょう。
そのお父様が娘に相談もなくエッセイの連載を引き受けてしまい、森田さんはしぶしぶ書き始めました。「適当、適当」といいながらも連載は8年間も続き、それをまとめたのがこの本です。
獣医さんのエッセイといっても、獣医学論などはでてきません。ごく普通の若い女性が、ごく普通の生活を、おもしろ可笑しくつづった中に、普通の人よりは動物が多く出てくるかな、という程度です。
エッセイを書き始めた頃、森田さんは勤務していた動物病院を辞めて「充電中」でした。その後、庭先に小さな動物病院を建て、院長として働き始めます。やがて結婚し子供も生まれます。
ですが、森田さんに変な気負いはありません。
非常識な飼い主に困らされても、言うことを聞かない犬猫に手を焼いても、エッセイはあくまで明るく楽しく書かれています。
内容的には、犬の方がずっと多いのが、ちょっと残念ですが。
(2005.8.10)

森田佳世子『イヌの子ねこの子カエルの子』

森田佳世子『イヌの子ねこの子カエルの子』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『イヌの子ねこの子カエルの子』
- 著:森田佳世子(もりた かよこ)
- 出版社:とらのまき社
- 発行:2004年
- NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
- ISBN:4434048007 9784434048005
- 317ページ
- 挿絵、イラスト(カット)
- 登場ニャン物:ヨシコ、他
- 登場動物:犬多数

森田佳世子『イヌの子ねこの子カエルの子』