沼田陽一『仔猫が来た夜』

沼田陽一『仔猫が来た夜』

 

子猫の写真が可愛いノウハウ書。

この本、どこに分類しようか、非常に迷いました。
小説?エッセイ?写真集?大人の絵本?

どれにも当てはまるような内容です、が、最終的に‘ネコを知る’に。

理由は読んで頂ければ分かります。

猫の生態について、非常に分かりやすく書いてあります。
猫との接し方について、誰もが納得できる書き方で書いてあります。
下手な飼育書よりずっと上等です。

ただ一点を除いては。

沼田陽一氏も「猫は外出自由にすべき」という世の男性諸氏に多い男性のひとりのようです。

全室内飼いの猫は一貫して「可哀想」と表現されています。
しかし今は、日本のみならず世界各国でも室内飼いが奨励され、真剣に猫達の事を考えている人はつぎつぎと完全室内飼いへと移行してきています。
日本政府も完全室内飼いを法律上でも推進する方針です(→家庭動物等の飼養及び保管に関する基準)。

私ももちろん、これから日本国内で猫と暮らすなら、完全室内飼いにすべきだと考えています。

この話が最初に発表されたのは昭和62年(1987年)の「レタス誌」ですから、もう随分昔の話です。今ではあるいは沼田陽一氏も考え方を変えてらっしゃるかもしれません。

この、室外飼い以外の点では、この本はすばらしい本です。
写真も実に可愛い。
読書になれていない人でも、この本なら最初から最後まで楽しく一気に読めるでしょう。
お薦めです。

ましてや、もしまめままさん↓のように、100円で見つけたら、
・・・子供から借金してでも買いなさい!(笑)

(2004.10.16)

沼田陽一『仔猫が来た夜』

沼田陽一『仔猫が来た夜』裏表紙

沼田陽一『仔猫が来た夜』

個人的に、背中を三角にまるめている子猫の姿って愛らしすぎて大好きです。

沼田陽一『仔猫が来た夜』

沼田陽一『仔猫が来た夜』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『仔猫が来た夜』

  • 著:沼田陽一(ぬまた よういち)
  • 出版社:KKベストセラーズ
  • 発行:1990年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:45841602018
  • 125ページ
  • カラー
  • 登場ニャン物:キジ、マルコ、他
  • 登場動物: -

 

 

著者について

沼田陽一(ぬまた よういち)

河出書房、主婦と生活社などの編集者を経て、1960年より執筆活動を始める。おもに動物に関するえっせい、小説の分野で活躍。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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沼田陽一『仔猫が来た夜』” に対して1件のコメントがあります。

  1. nekohon より:

    【推薦:まめまま様】

    古本屋さんで見つけました。100円也!

    生後60日で拾われた捨て猫マルコと、先住猫のキジ小母さん、友達猫のマッチや先住犬のサマンサ、猫語がわかる拾ってくれたお姉さん、そんな登場人物達がお話しをする、連作写真絵本です。

    なんでもレタスクラブに連載されていたようですが、初めて知りました。

    去勢・避妊手術の必要性だとか、外飼いの危険性だとか、捨てる行為がいかに惨い事かとか、餌場にいけない弱い渡り猫の話とか、そんな内容が、お姉さんとマルコ、マルコとキジの会話形式で、童話のように書かれています。

    トロンボーンさんが教えてくださった、先住猫のオシッコをとって、額につける事も出ていましたよ。

    すご~くわかりやすくて、読みやすい飼育書のような感じです。
    去年、読みたかったなぁ~とシミジミであります。
    (2004.10.13)

    *サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。

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