手原和憲『ミル』

猫が、女子高校生に変身して!?
ストーリーの説明はすでにTenzingさん(コメント欄)が上手にしてくださっているので、私は短く。
面白いです。このマンガ。
外見は女子高校生なのに、口調もお弁当も昭和そのものだったり。
外見は女子高校生なのに、しぐさは猫そのものだったり。
猫なのに、惣菜屋でバイトしたり。
猫だから、猫じゃらしに飛びついたり。

手原和憲『ミル』
いちいち矛盾した行動で、いちいちギャップがあるのが、とても面白い。
でも考えてみれば、男子大学生のアキちゃんにとって、猫で、女子高校生で、86歳のお婆さんでもあるミルという存在は、まさに男の夢そのものといえる状況なのではないか?

割烹着がしっくり似合う女子高校生(笑)
猫が素晴らしい存在であることは言うまでもない。
男として、女子高校生との同居が、楽しくないはずがなく。
しかも、その中身が、青臭いハイティーンでも、口うるさい母親でもなく、愛にあふれたお婆ちゃん。
学生にとって、これ以上に理想的な同居相手なんて、ちょっと思いつかないのですけれど。
お勧めです。
全6巻、大人買いして堪能してください。
(2014.12.10.)

名物「黒い弁当」
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『ミル』
全6巻
- 著:手原和憲(たはら かずのり)
- 出版社:小学館 ビッグコミックス
- 発行:2010年(第1巻)~
- NDC:726(マンガ、絵本)
- ISBN:9784091831460
- 登場ニャン物:ミル、ほか
- 登場動物:-
【推薦:Tenzing様】
「死なないネコを、きみにあげる。」
「もし本当にそんなネコが来てくれるなら、
一 生 僕 の ネ コ だ 。」
16才で人間になれるようになったので見た目は女子高生だけど中身は85才の、佐賀弁をあやつる老化け猫、ミル。
そんなミルの飼い主、アキ。
化け猫伝説で有名だという佐賀県を舞台に繰り広げられる、不器用な一人と、一化け猫のお話。
男子大学生の主人公と擬人化(女子高生)猫娘の同棲生活を描いたもの・・と書くと、「キモチワルイ」と眉をひそめてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、擬人化された猫娘とはいえど萌えアニメ的なキャラではなく、物語の雰囲気にあったヘタウマ(失礼)な絵柄で生々しさはありません。
それに、同棲とは言っても人と猫との恋愛ストーリーではなく、人と猫のホームドラマが描かれた、楽しい作品です。
また、連載掲載は青年誌ビッグコミックですが、性的な描写も一切ありません。
自由気ままな佐賀弁の化け猫ミルに人間アキくんが振り回されたり、ツッ込んだり、ある時には教え、教えられたりするファンタジック(?)ハートフルホームコメディです。
猫を飼っている人には「あるある!」というエピソードもたくさん盛り込まれ、クスッと笑えることうけあい。
基本は脱力系(?)コメディなのですが、ところどころにはさんでくるセリフにグッと来ることもうけあい。
チラホラ登場する九州名物に、お腹が鳴ることもうけあい!!
特に「猫漫画を読みたいけれど、死に別れ描写が必ず出てきそうでイヤだ!」というそこのアナタ(ワタシ)!!
そういうアナタにこそ、おすすめの猫漫画なのです。
死なない猫マンガを、きみにあげる。
(↑著作権法に配慮し、あえてボカシを入れています。ご了承ください)
(2014.7.25.)
*サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。