赤川次郎『三毛猫ホームズの運動会』

書評:赤川次郎『三毛猫ホームズの運動会』

 

『三毛猫ホームズの運動会』

警視庁の運動会の日に、殺人犯が逃亡した。
警護の警察官の首を絞めて。

一方では。
若くて美しい妻が不倫をしていた。
不倫相手は夫の部下。
その不倫現場をひそかに見ていたのは、刑事・片山義太郎の妹、晴美と、三毛猫のホームズと、それから、あともう一人・・・

警視庁の運動会に、騒動が持ち上がる!

『三毛猫ホームズのスクープ』

片山義太郎、警視庁捜査一課の刑事、長身、もうすぐ30歳、独身。
特徴は、血を見ると卒倒するし、美しい若い女性を見ると逃げ出すという、刑事らしくも、独身男性らしくもない、童顔の優男で、相棒は三毛猫。

そんな義太郎が、とんでもない特別任務を命じられた。
にゃんと、それは、ミス警視庁コンテストの審査員!
ふつうの男なら大喜びで引き受けるところが、義太郎にとっては大災難。
しかも、そこで殺人事件が起き、殺された婦警はどうやら義太郎の上司の愛人・・・?

『三毛猫ホームズのバカンス』

片山義太郎、妹の晴美、三毛猫ホームズ、石津刑事は、柄にもなく(?)リゾートホテルで休暇を楽しんでいた。
そのホテルの常連客は、毎年同じ時期にバカンスにやってくる人が多い。
当然、ホテルの従業員は常連客の顔を覚えるし、常連同士は知り合いにもなる。
男と女が知り合いになれば、優雅なバカンスの非日常、恋の一つや二つ、生まれても不思議ではない。
相手がたとえ、既婚者であったとしても。
そして、浮気につきものなものといえば、嫉妬、敵意、あるいは、殺意・・・

<h3『三毛猫ホームズの温泉旅行』

片山義太郎、妹の晴美、三毛猫ホームズ、石津の4人は、今度は古い温泉旅館でくつろいでいた。
その旅館には、見るからに新婚なカップルと、その場に似つかわしくない女も泊まっていた。
その夜、騒ぎが起こる・・・

『三毛猫ホームズの殺人展覧会』

絵画の展覧会に出品された絵と、まったく同じ殺され方をした死体が見つかった。
その画家は、そのような過激な画風で売り出した画家だった。

「ショートショート 三毛猫ホームズのバースデー・パーティ』

三毛猫ホームズからの付録(おまけ)。
文庫本8ページの短編ですから、内容は書きません。
ミステリーのネタバレなんて、したくありませんからね。

(1987年11月24日)

三毛猫ホームズシリーズ

 

書評:赤川次郎『三毛猫ホームズの運動会』

書評:赤川次郎『三毛猫ホームズの運動会』

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『三毛猫ホームズの運動会』

  • 著:赤川次郎(あかがわ じろう)
  • 出版社:角川文庫
  • 発行:昭和61年
  • NDC:913.6(日本文学)推理小説 短編集
  • ISBN:4041497868
  • 435ページ
  • 登場ニャン物:ホームズ
  • 登場動物: -

 

目次(抜粋)

  • 三毛猫ホームズの運動会
  • 三毛猫ホームズのスクープ
  • 三毛猫ホームズのバカンス
  • 三毛猫ホームズの温泉旅行
  • 三毛猫ホームズの殺人展覧会
  • 三毛猫ホームズのバースデー・パーティ
  • 解説・・・横井司

 

著者について

赤川次郎(あかがわ じろう)

福岡県福岡市博多区出身。1996年度より金沢学院大学文学部客員教授。父親は元満洲映画協会、東映プロデューサーの赤川孝一。1976年「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞、1980年『悪妻に捧げるレクイエム』で第7回角川小説賞、2006年第9回日本ミステリー文学大賞、2016年『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。多作で知られ、2015年には580冊を突破、累計発行部数は2015年時点で3億3000万部を超えている。三毛猫ホームズシリーズ、三姉妹探偵団シリーズ、幽霊シリーズ、吸血鬼シリーズ他、シリーズ物も多い。

三毛猫ホームズシリーズ

(著者プロフィールはWikipedia他からの抜粋です。)


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※マンガにもなっていました。ホームズの特徴的な模様がちゃんと描かれているのがすばらしいですね。
 

原作:赤川次郎『三毛猫ホームズのバカンス』

原作:赤川次郎『三毛猫ホームズのバカンス』

 
※こちらはうちの「みけちゃん」

管理人宅の猫

うちの三毛猫

書評:赤川次郎『三毛猫ホームズの運動会』

7.5

猫度

4.0/10

面白さ

8.0/10

猫活躍度

8.5/10

読みやすさ

9.0/10

猫好きさんへお勧め度

8.0/10

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