赤川次郎『三毛猫ホームズの恋占い』

赤川次郎『三毛猫ホームズの恋占い』

 

三毛猫ホームズ。片山兄妹に飼われてやっている天才猫。
片山義太郎。警視庁捜査一課の刑事。
片山晴美。義太郎の妹で、今は無職だが、義太郎より刑事向きの性格。
石津刑事は、そんな晴美にぞっこんベタ惚れ。目黒署所属だけど暇さえあれば、ときには無理に暇を作ってでも、片山たちと一緒に行動。

三毛猫ホームズの朝帰り

女子高校生という若さなのに、彼女は不眠症に悩まされていた。
ホームズが高校生たちを救う。
不眠症と、それから、男たちから。

三毛猫ホームズの恋占い

それは、公園のベンチに落ちていた。
イチゴ模様のそのハンカチを、何気なく拾った義太郎はいきなり、17歳の少女に抱き着かれる。
「あなたが、私の夫になる人です」

三毛猫ホームズの袋小路

とある時計+宝石店で待ち合わせをしていた片山たち。
その店では、大人気のダブルハートペンダントが本日発売とあって、カップルたちで大盛況!
ペンダントをのせたトラックが渋滞に巻き込まれ、到着が遅れる中、なにやら騒動が・・・

三毛猫ホームズと、ある男の死

まともに働いているワケでもない。
女たちから小遣いをもらって遊んで暮らしている、ダメ男。
なのに。
誰も男を悪く言わないばかりか、女たちが群がり、さらに、女同士も仲良しだ。
そんな不思議な男の最後は・・・ある意味、納得のできる死に方だった。

三毛猫ホームズの告別式

結婚式のわずか1週間後に告別式が行われることになった。
同じ女性の。
そう。彼女は、結婚とほぼ同時に死んでいた?

三毛猫ホームズの頭痛薬

デパートで、ブランド品の特別セールが開催された。
もちろん、晴美も買いに行った・・・片山を荷物持ちに従えて。
が、この二人が現れれば、事件が起こるのも自然な成り行き?

*   *   *   *   *

今回はホームズはただのお飾り的存在でした。
ちょっとつまらない。
短篇集、ってことで、各ストーリーにも飛躍や押し込みが多い感じも否めず。
スタッカートなプレスティシモこそ、赤川氏の最大の持ち味ともいえますけれどね。
・・・ここは猫愛護サイト。もう少し、ホームズたんを大切に扱ってあげてください。
せめて人ごみでは「常に」抱き上げてあげて。
ノーリードで後ろをついて歩かせるなんて、犬だってしませんよ。

(2003年1月14日)

三毛猫ホームズシリーズ

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『三毛猫ホームズの恋占い』

  • 著:赤川次郎(あかがわ じろう)
  • 出版社:光文社 光文社文庫
  • 発行:2002年
  • NDC:913.6(日本文学)推理小説
  • ISBN:433473412X 9784334734121
  • ページ
  • 登場ニャン物:ホームズ
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

  • 三毛猫ホームズの朝帰り
  • 三毛猫ホームズの恋占い
  • 三毛猫ホームズの袋小路
  • 三毛猫ホームズと、ある男の死
  • 三毛猫ホームズの告別式
  • 三毛猫ホームズの頭痛薬
  • 解説 末國己

 

著者について

赤川次郎(あかがわ じろう)

福岡県福岡市博多区出身。1996年度より金沢学院大学文学部客員教授。父親は元満洲映画協会、東映プロデューサーの赤川孝一。1976年「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞、1980年『悪妻に捧げるレクイエム』で第7回角川小説賞、2006年第9回日本ミステリー文学大賞、2016年『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。多作で知られ、2015年には580冊を突破、累計発行部数は2015年時点で3億3000万部を超えている。三毛猫ホームズシリーズ、三姉妹探偵団シリーズ、幽霊シリーズ、吸血鬼シリーズ他、シリーズ物も多い。

三毛猫ホームズシリーズ

(著者プロフィールはWikipedia他からの抜粋です。)


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