映画『キャッツ&ドッグス』
猫対犬のスパイ大合戦。
人間の知らないところで、犬も猫も科学文明を築いていた?
ブロディー教授は、犬アレルギーを劇的におさえる薬を開発中だった。薬はもう少しで出来そうなのだが、そんなときに、教授の飼い犬で大切な実験相手でもある犬が猫たちに誘拐され行方不明に。
(犬にスリスリすると教授に犬アレルギーが出る、そのスリスリ相手という意味での実験相手です。実際に薬を注射されたり飲んだりするのは人間である教授の方です。)
誘拐したのは、世界征服をたくらむ猫、ミスター・ティンクルズの一味。犬アレルギーが撲滅されると犬の勢力が強まりかねず、不都合だからだ。
犬たちも黙ってはいない。ブロディー教授宅にあらたに優秀なエージェント犬が送り込まれる・・・はずだった。が、思いがけぬミスにより、送り込まれたのは素人のビーグル犬、ルー。仕方ない。犬たちはルーと協力して、悪の軍団、猫たちと戦う。
まるで007の犬猫版?
チャーリーズ・エンジェル顔負けの戦闘シーンも出てきます。
犬はほとんどが実写ですが、はでなアクションシーンなどは合成が使われています。
猫は、訓練できなかったのか、多くが合成。
で、この猫たち、ぜんぜん可愛くない!(汗)。
唯一、ゴルゴ13ばりの殺し屋のロシアンブルーがブロディー宅に乗り込むときに、思い切りかわいく魅力たっぷりな顔をして見せてくれますが、そのときでさえ、どうも作り物っぽくて、なんというか今一でした。
そして、ストーリーが進むにつれ猫の悪役度はどんどん増し、憎々しげな猫ばかりになってしまいます。
どこまでも悪い猫に対し、犬は良過ぎ、忠実すぎ。
家族向けに作られた映画でしょうけれど、私としては正直あまり子供に見せたくないなあ。
これじゃあ猫の印象が悪くなりそうで。
ま、大人の皆様は、これは単なるお話、映画の中の世界と割り切ってみてください。
割り切ってしまえば大人でも十分楽しめる、ドタバタアクションコメディーです。
悪役の親玉ミスターティンクルズの、猫たちといるときと人間といるときとの落差に大笑いしちゃいます。
きゃわいいゾ。
(2007.4.29)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『キャッツ&ドッグス』
- 監督:ローレンス・グターマン
- キャスト:犬たち、猫たち、ジェフ・ゴールドブラム 、エリザベス・パーキンス 、アレクサンダー・ポラック
- 製作:2001年 Warner Bros.Pictures アメリカ
- 87分
- “Cats & Dogs”
- 登場ニャン物:ミスター・ティンクルズ、ロシアン、ほか
- 登場動物:犬たち