永尾まる『猫絵十兵衛』
アフィリエイト・プログラムを利用しています。
猫専門漫画誌「ねこぱんち」掲載。
江戸時代。
十兵衛は、猫絵専門の絵師。
昔は、鼠除けに、猫を飼うだけでなく、猫の絵を飾る風習がありました。
猫は鼠の大敵。本物の猫でなくても、絵で鼠を追い払えると思われていたのです。
それほど猫の力が信じられていた時代でもありました。
十兵衛は、背中の箱に、いつも愛猫のニタを背負っています。
その姿で、
「絵を描こう~ 猫描こう~ 絵はいらぬか 鼠除け猫の絵~」
と呼びながら、江戸の街を流します。
このニタが、実は、猫股なのです。
どてらを着て囲炉裏にあぐらで酒を飲んでいたり、長キセルでプカプカとタバコを吸っていたりします。
もちろん、人語もあやつります。
十兵衛とだけですが。
十兵衛が猫の絵を描くと、ニタが魂を吹き込みます。
十兵衛の絵は、すごく上手いとはいいがたいのですが、ニタのお陰で効力はあります。
十兵衛とニタのまわりには、さまざまな猫事件が発生します。
視力を失いそうなお爺さんと、その愛猫。
我儘一杯に育てられたお坊ちゃまと、その愛猫。
美しい花魁と、その愛猫。
老舗と、化け猫と、化け猫と戦う愛猫。
その他その他。
猫の絵がとても魅力的です。
変にデフォルメされたりしていません。
やたら可愛くされてもいません。
いかにもその辺にいそうな、ふつうの猫の様子が、実に味わい深くて良いのです。
読み切りなので、どこから読み始めても良いのですが、猫好きさんなら、ぜひ最初の1巻目からどうぞ。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫絵十兵衛』
~御伽草紙一~
- 著:永尾まる(ながお まる)
- 出版社:少年画報社
- 発行:2008年
- NDC:726(マンガ、絵本)
- ISBN:9784785930769
- 218ページ
- 登場ニャン物:ニタ、他多数
- 登場動物:
昔々・・・と言っても多分、10年位前だと思います。
数年間、猫パンチを購入していました。
私が読み始めた時には、たしかまだ本になっていなかったと思います。
懐かしいですね。
猫パンチは、毎号読んでいると飽きて来ちゃって買わなくなりました。
でも、猫絵十兵衛は安定して面白かった記憶があります。
今見たら、もう19巻まで出ているのですね。
ビックリです。
私は猫絵十兵衛の付録がほしくて「お江戸猫ぱんち」を買ってました(笑)
カレンダーとか、バンダナの付録があったんですよ。
その後付録が「絵葉書」ばかりになって、お江戸ねこぱんちもあまり買わなくなってしまいましたが(汗)
息の長いマンガですね。