臼杵新監修『猫にいいものわるいもの』

『猫にいいものわるいもの』

 

市販のキャットフードや猫用品を容赦なく評価。

本書では、原材料や素材、形状などを見て、商品を◎〇△×で評価しています。その評価の基準について紹介します。

◎=〇に相当し、獣医師から見ても問題がなく、とくにおすすめできる。
〇=安全性の疑われる添加物や物質が少ない。栄養面で、悪影響の可能性が低い。猫にとって、メリットのほうが多い。主食でない一般色でも、かなり成分が吟味されている。
△=安全性の疑われる添加物や物質が使われている。(中略)猫にとって、メリットより危険性のほうが高い。
×=(前略)具体的に何が含まれているのかわからない原材料がある。見るからに安い原料を使っている。誤食など、猫にとって危険性が高い。
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『猫にいいものわるいもの』

『猫にいいものわるいもの』帯

たとえば【フード】では、「ナチュラルバランス ウルトラプレミアム」、「日本ヒルズ・コルゲート サイエンス・ダイエット」、「マースジャパンシーバデュオ」、その他。
【おやつ】では、「ママクック フリーズトライのササミ」、「マースジャパン猫用グリニーズ」、「稲葉ペットフード 焼きおとと」、その他。
【あそび・すまい】では、猫じゃらし各種、ブラシ各種。
そして、拙サイトとも関係の深い(?)猫砂各種。

気になりませんか?

本著がもっとも力をいれているのが、フードの評価。
020ページから135ページまでの115ページを費やして、成猫ドライ、成猫ウェット、成猫パウチ、シニアドライ、シニアウェット、シニアパウチ、子猫ドライ、子猫ウェット、子猫パウチ、療法食と、細かく分けて、それぞれの代表的銘柄をとりあげて評価している。

「高品質な原料を使用した総合栄養食」
「着色料無添加で、原料も問題なし」

など高評価のフードから、

「見た目と至高性重視の香料入りフード」
「素材はいいが不安な添加物が多すぎ」
「主原料は穀類で着色料が山盛り」

と、厳しく切り捨てられる銘柄も。

主食のフード以外は、おやつ、おもちゃ、トイレ、猫砂、ブラシ、首輪、消臭剤、など、少しずつ幅広く評価している。

最後の章の病院・保険・ペットホテルは、具体名ではなく、チェックポイントと説明。
たとえば動物病院なら評価すべきは、家からの距離か、それ以上に重視すべきポイントがあるか。
ペットホテルなら、ワクチン接種や期中が義務付けられているかどうか。
等々。
まあ、わりと常識的な内容で、私としては、この章はいらないからその分、フードやおやつの銘柄を増やして欲しかったというのが正直な感想。

それらのページの合間に「愛猫生活へのアドバイス」「獣医さんに聞いてみよう」の各コラムがある。
かなり盛沢山な本ではある。

問題は、◎のフードって、やっぱりお高いのばかりなんですよね・・
1ニャン2ニャンならともかく、うちのように家の中外合わせて常に10ニャン前後はいるという状況で、常にこんな高額フード”ばかり”は、あげられない・・・(涙)

『猫にいいものわるいもの』

二重丸、だってそりゃお高いですもの。このお値段で良くなきゃヤッテラレナイ。

『猫にいいものわるいもの』

容赦なくバツ印。

『猫にいいものわるいもの』

コラムも。

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『猫にいいものわるいもの』

  • 監修:臼杵新(うすき あらた)
  • 出版社:三才ブックス
  • 発行:2016年
  • NDC:480(動物学) 489.53(哺乳類・ネコ科) 645.6(家畜各論・犬、猫) 726(マンガ、絵本) 913.6(日本文学)小説 914.6(日本文学)随筆、エッセイ
  • ISBN:9784861998683
  • 239ページ
  • カラー、モノクロ
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

  • 評価の基準
  • はじめに
  • 飼い猫の性質を見て、健康を守ろう
  • しっかり選ぼう
  • 家庭でできる 体のデータの取り方
  • 災害のために備えておくもの
  • 猫の種類によって注意する病気
  • PART1 フード
    • 成猫 ドライ
    • 成猫 ウエット
    • その他
  • PART2 おやつ
    • ドライスナック
    • ウエットスナック
    • その他
  • PART3 あそび・住まい
    • おもちゃ
    • つめ切り・つめとぎ
    • その他
  • PART4 健康・美容・安全
    • 安全グッズ
    • ブラシ
    • その他
  • PART5 医療・サービス
    • 病院
    • 保険
    • その他
  • (コラム)
    • 愛猫生活へのアドバイス
    • 獣医さんに聞いてみよう!

 

著者について

臼杵新(うすき あらた)

獣医師、ウスキ動物病院(さいたま市桜区)院長。麻布大学医学部獣医学科卒業の後、野田動物病院(横浜市)などでの勤務医を経て、現職

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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『猫にいいものわるいもの』

7.6

猫度

9.9/10

面白さ

5.0/10

情報度

8.5/10

猫好きさんへお勧め度

7.0/10

臼杵新監修『猫にいいものわるいもの』” に対して2件のコメントがあります。

  1. catwings より:

    こちらの本は、電子ブックがありましたので購入いたしました。
    参考になったこともありましたが、市販されている諸々の物の数を比べると、掲載されている物がちょっと少ないかな・・・と思いました。
    ただ、業者さんの利益の関係もありますので、あまり書けないところもあるのだと思いました。
    猫初心者さんには参考になると思いますが、図書館や書店でのチラ見とか、持っている人に借りる程度で良いかもと思いました。

    1. nekohon より:

      たしかに、品数が少なすぎますね。
      猫用品全体をカバーしようなんて思わずに、フードならフードだけ、それもシニア食にしぼるとか、そういうピンポイントな企画の方が嬉しかったです。

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