日本の名随筆3『猫』

日本の名随筆3『猫』

 

阿部昭編。

猫関連のものばかり32編も集めた随筆集。

エッセイ集、というより、書かれてある通り「随筆集」と呼ぶ方が似合うような、少し以前の作品ばかりです。
下に各作品のページ数も示しましたが、いずれもごく短い作品なので、感想はほとんど書きません。
下手に書いてもネタバレになるだけ、それでは楽しくありませんものね。

なお、登場ニャン物については、ある程度の行数を書かれた猫さんだけを拾いました。
どの作品にも猫さんは登場します。
無名の猫さん、脇役猫さんなど、下に名前を書かれていない猫さんも多数登場します。

日本の名随筆3『猫』

日本の名随筆3『猫』

日本の名随筆3『猫』

箱、というより、帯?

【目次】

「私の犯罪百科辞典」(巻頭詩)寺山修司(1p)

詩、というか、まあ、詩でしょうか。ごく短いものです。

「彼ハ猫デアル」 内田百閒(9p)

●登場ニャン物=ノラ
本編「ノラや」をぜひお読みください。猫好き必読の本ですから。

「『隅の隠居』の話」ほか三編 大仏次郎(10p)

●登場ニャン物=隅の隠居(ミミ)、その他

「猫」 伊丹十三(10p)

●登場ニャン物=歯医者、コガネ丸
コガネ丸ちゃん、あっぱれです。

「藤原てんのこと」 藤原審爾(4p)

●登場ニャン物=てん、その他

「お軽はらきり」 有馬頼義(3p)

●登場ニャン物=お軽、勘平

「家なき猫たち」 長部日出雄(10p)

●登場ニャン物=チャコ、その他

「四十番地の猫」 加藤楸邨(16p)

●登場ニャン物=しろ
今読めば、ちょっと「なんだかなあ」な内容ですが、少し前までこれが普通だったんでしょうね・・・

「猫のいる風景」 金子兜太(5p)

「なぜか猫を見ると気が狂う」 吉田知子(2p)

同意します(笑)

「猫ノート」 長谷川四郎(7p)

「東京猫地図」 熊井明子(10p)

「猫は言葉を知っている」 松本恵子(10p)

●登場ニャン物=黒兵衛
もちろん、猫は言葉を理解していますとも。

「六十六年前のネコ」 乾信一郎(5p)

ちょっと切ない物語。

「猫に仕えるの記」 坂西志保(6p)

●登場ニャン物=ポツダム
猫好きに良く見られる行動ですニャ。

「坂西さんと猫」 東畑精一(3p)

●登場ニャン物=勘太郎、憲法、その他

「猫」 内田清之助(7p)

「どら猫観察記」 柳田國男(10p)

「猫の墓」 夏目伸六(7p)

日本文学界一有名な猫さんの裏話。

「猫性」 豊島與志雄(3p)

「客ぎらい」 谷崎純一郎(4p)

猫好きでなくとも同意したくなる人は多いのではないでしょうか。

「片目のジャック」 室生朝子(7p)

●登場ニャン物=ジャック

「ねこのチュジ雄」 久野収(4p)

●登場ニャン物=チュジ、その他

「ピヨのこと」 金井恵美子(4p)

●登場ニャン物=ピヨ

「靴屋のミー」 鴨井洋子(4p)

●登場ニャン物=ミー

「50円や100円の魚ならともかく」 磨赤児(7p)

●登場ニャン物=ジャンゴ、その他
私的には、この随筆集の中で一番面白い作品だったかも。

「灰色猫のチビ太」 上野昴志(10)

●登場ニャン物=チビ太

「老母の反猫思想」 小川徹(5p)

「猫と色の嗜好」 石田孫太郎(3p)

科学的にはどうなのかあとは思いますが・・・

「春牡秋牝」 渡部義通(12p)

「擬人主義と擬猫主義」 今泉吉晴(6p)

「猫の不幸」 阿部昭(4p)

(2012.11.1.)

日本の名随筆3『猫』

日本の名随筆3『猫』裏表紙

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『猫』
日本の名随筆3

  • 編:阿部昭(あべ あきら)
  • 出版社:作品社
  • 発行:1982年
  • NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
  • ISBN:4878939036
  • 256ページ
  • 登場ニャン物: 上参照
  • 登場動物: -

 


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