桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

 

ふくまる、野良猫になる!?

ペットショップで売れ残っていたエキゾチック・ショートヘア。どんな猫種かピンとこない方はどうぞ画像検索してください。ちょっと独特な風貌の猫です。

その顔つきだけでも好みがわかれそうな猫種なんですが、ふくまるはさらに、模様まで独特だったんです。そのために売れ残っていました。永久に買い手はつかないかと諦めかけていたとき、上品な「おじさま」がふくまるを家族に選んでくれたのです。

おじさまはふくまるを、これ以上ないほどに愛して大切にしてくれ、ふくまるも、これ以上ないほどに「パパさん」を慕い愛していましたが、ふくまる自身があまりに幸せだったため、外に不幸そうな猫を見かけて心配のあまり、後先も考えずに飛び出してしまったのでした。

ペットショップのせまいケージと、パパさんの安全なおうちの中しか知らなかったふくまる。初めてのお外、初めての野良猫との対決、初めての飢餓。
なにもかも恐ろしく、不安と疲労で倒れこむふくまる。

桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

一方、パパさんは、それこそ死にものぐるいでふくまるを探します。徹夜で、疲れて崩れ落ちても、必死に探し続けます。人目もはばからず、雨の中傘もささずに、ドロドロのヨレヨレになって。

桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

ふくまるは無事パパさんのもとに戻れるのでしょうか?

* * * * *

シリーズもののコミックは、何冊あってもレビューはふつう1ページにまとめてしまっていますが、なんかこの『おじさまと猫 第5巻』は、個別に書きたくなりました。

うちの猫も行方不明になったことがあります。といっても、ハナが2時間ほどと、短時間ですけれど。

それでも私はもう心臓バクバクのパニックでした。やっと見つけたときは、家に連れ帰って抱きしめたままボロボロ泣いてしまい、ハナも、ふだんはあんな威張りん棒猫なのに、私の腕の中で震え続けていました。

明らかにもと飼い猫と思われる猫を保護したことも何回かあります。山の中で保護したときなど、場所がら「捨てられたのだろう」と思いつつも、一縷の望みをかけて保健所等に問い合わせ5回6回と新聞広告を繰り返し、それでも元飼い主が現れないと、ほんとうにがっかりします、悲しくなります。人を信じているらしい猫であるほど、切なくなります。

第5巻のパパさんとふくまるちゃん、どちらにも思いきり感情移入しちゃって、もうウルウルしっぱなしでした。

猫たちよ、私の猫たちよ、決して、決して、絶対に断じて、行方不明になんかなっちゃだめだぞ!未来永劫に、死ぬその瞬間まで私とべったり一緒にいなきゃだめだぞ!死んだあとも私といっしょにいて良いから!

とても、おすすめな一冊です。

なお、『おじさまと猫』は、現在「ガンガンpixiv(https://comic.pixiv.net/magazines/182)」で掲載中で、つまり無料で読むこともできます。でも紙の本の第5巻には、描き下ろし20ページも収録されています。この20ページだけでも紙の本を買う価値があると思った私にゃのでした。

『おじさまと猫』第1巻~第4巻はこちら

桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

桜井海『おじさまと猫』第5巻

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『おじさまと猫』第5巻

  • 著:桜井海(さくらい うみ)
  • 出版社:株式会社スクウェア・エニックス
  • 発行:2020年
  • 初出:ガンガンpixiv 2019年12月~2020年4月掲載、書下ろし
  • NDC:726(マンガ、絵本)マンガ
  • ISBN:9784757566699
  • 151ページ
  • モノクロ、カラー口絵
  • 登場ニャン物:ふくまる、マリン、モジャ、ルンルン
  • 登場動物:-

 


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桜井海『おじさまと猫』第5巻

9.8

猫度

9.9/10

面白さ

9.8/10

うるうる度

9.5/10

猫好きさんへお勧め度

9.9/10

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