長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』

浮世絵の猫ブーム。現在の「ネコノミクス」をもしのぐかも?。
人力車に乗る猫や、すき焼きに舌鼓を打つ猫―――。この本に登場するのは、幕末から明治期に発行された子ども向けの浮世絵「おもちゃ絵」の、擬人化された猫たちです。
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長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』
火付け役となったのは、歌川国芳(1797-1861)。猫好きとしてあまりに有名な絵師ですよね。歌舞伎学者を猫姿で描いたり、同じく猫好きな戯作者・山東京山と組んで『朧月猫の草紙』なんて作品を発表したり。

長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』
やがて門人たちも猫の浮世絵を手掛けるようになります。国芳の弟子・芳藤による『五拾三次之内猫之怪』のような、遊び心満載な傑作も生まれます。
この本は、そんな「猫おもちゃ絵」を集めまくって、わかりやすい解説とともに紹介した本です。
これが面白くにゃいはずにゃい!楽しくにゃいはずにゃい!

長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』
文章での説明は不可能。どうぞ現物を手に取って、じっくりご覧下さい。猫好き・浮世絵好き・江戸時代好きはもちろん、アニメお宅・お笑い好き・頭を使うのが好きでユーモアも理解できる人・ただ綺麗な色が好きな人・別に興味はないが退屈なのでなにか面白いものを見たい人。誰だって楽しめちゃう、そんな一冊です。超おすすめ。

長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』

長井裕子『国芳一門の猫絵図鑑 ねこのおもちゃ絵』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
国芳一門の猫絵図鑑『ねこのおもちゃ絵』
- 著:長井裕子(ながい ゆうこ)
- 出版社:株式会社 小学館
- 発行:2015年
- NDC:721.8(日本画)
- ISBN:9784093884440
- 127ページ
- カラー
- 登場ニャン物:多数
- 登場動物:
目次(抜粋)
はじめに
第一章 ねこビル
第二章 ねこストリート
第三章 ねこスクール
第四章 ねこレジャー
第五章 ねこシアター
第六章 ねこライフ
第七章 ねこvsネズミ
コラム◎猫じゃ猫じゃ
おわりに