画集『歌川国芳』

画集『歌川国芳』

日本が世界に誇る芸術。

歌川国芳といえば、猫好きとしてあまりに有名。
その国芳の代表作32枚を集めたもの。

といっても、猫の画は、残念ながら1枚だけ。
他は、武士や美人画、風景、妖怪に、だまし絵みたいなものなど。
見開き左側にカラー印刷の画、右のページに解説という構成。

猫の画とは、25番目の「猫のすずみ」です。。
天保年間後期に書かれた団扇絵で、21.8×27.8cmの小さなもの。
これはその一部。
猫好きなあなたも、この顔を見たら、顎の下をコチョコチョしたくなっちゃいますよね?

いかにも猫らしい猫背な姿勢に、触りたくなるようなヒゲまわり、さすが国芳、みごとに猫を描ききっています。
また猫の着物の着方がいかにも自然です。
着せられている、ではなく、自ら羽織っている、という感じ。
これは猫の体型や骨格の可動範囲などをを熟知した上で描いているからなのでしょうね。観察眼の足りない絵師が猫に着物を着せると、どうしても不自然さばかりが目立つものです。こんな自然な感じに着流せません。

手足の指が5本並んであるのがちょっと気になるけれど・・・これは擬人化故の故意でしょうか?すくなくとも足の方は、私は4本であってほしかったなあ。

猫ファンに、というより、国芳ファンに見ていただきたい小冊子です。

(2006.3.5)

画集『歌川国芳』

画集『歌川国芳』

画集『歌川国芳』

画集『歌川国芳』

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

画集『歌川国芳』
新潮社美術文庫22

  • 編:日本アートセンター
  • 出版社:新潮社
  • 発行:1998年
  • NDC:721(日本画)
  • ISBN:4106015420 9784106015427
  • 93ページ
  • カラー
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-

目次(抜粋)

作品(解説 内藤正人)
江戸っ子絵師、三条!歌川国芳の人と作品(内藤正人)
年表=歌川国芳とその時代(内藤正人)


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画集『歌川国芳』

4.5

猫度

1.0/10

面白さ

6.5/10

芸術性

8.5/10

猫好きさんへお勧め度

2.0/10

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