2019年9月5日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫の小説(日本) 香月日輪『ねこまたのおばばと物の怪たち』 薄暗い竹藪の鳥居をくぐると・・・。 柏木舞子、小学校5年生。お母さんが亡くなって、やがて、お父さんは再婚した。新しいお母さんと仲良くなろうと、しばらくは頑張っていたけれども、弟ができて。 お母さんはもちろん […]
2019年7月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月20日 nekohon 猫の小説(日本) 西加奈子『きりこについて』 きりこは、ぶすである。 文豪・夏目漱石の『猫』の出だしは超有名だ。「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」 西加奈子氏の『きりこについて』の出だしも、同じくらい衝撃的だ。 きりこは、ぶすである。 page5 た […]
2019年5月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫エッセイ(日本) 笙野頼子『愛別外猫雑記』 猫恐怖症だったのに、野良猫8匹の世話をするはめになった作家。 著者は元々、30代後半まで猫恐怖症だったそうだ。 ただ、たまたま、友達になった相手が猫だった。先住猫のドーラと、最近逝ってしまったキャト。猫達の […]
2019年3月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 松原真琴『そして龍太はニャーと鳴く』 100年以上生きてきた不思議な猫。 その猫の名は、 『私はフェリス・カートゥス。猫の中の猫という意味で、自らを学名で呼ぶのだ』 page18 白い美しいオス猫。人語を解すばかりか、読むこともできます。 飼い […]
2019年1月17日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫の小説(日本) 朝暮三文『嘘猫』 若い「僕」は、ある日、猫につけ込まれ・・・?。 駆け出しコピーライターの「僕」。 世渡り上手な野良猫ミヤ。 「僕」は、大学を卒業して単身東京に出てきた。安い初任給でやっと借りた六畳一間のボロアパート。テレビ […]
2018年9月16日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫の小説(海外) シェーファー『黒猫フーディーニの生活と意見』 猫が語る、野良猫から飼い猫になった一生。 フーディーニは野良猫の子供だった。 ある日、母猫が戻ってこなくなり、人間に捕まって、ある夫婦の飼い猫となる。 野良時代の猜疑心がなかなか消えないフーディーニは、最初は全然馴れない […]
2018年9月16日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫の小説(日本) 有川浩/村上勉『絵本:旅猫リポート』 ベストセラー小説の絵本版。 猫の寿命は、人間の寿命より、うんと短い。 人間の平均寿命は、世界一長い日本人は84歳(2014年、WHO調査)。 最も短いシオラレオネは46歳。 世界平均は70歳。 一方、猫の平 […]
2018年8月15日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon イヌ バーンフォード『三匹荒野を行く』 猫と犬達が、400kmの大冒険。 カナダのハンター家には3頭の動物達がいた。 タオは、エリザベスの愛猫。しなやかで美しいシャムネコで、狩りが得意。 ボジャーは、ピーターが物心つく前から一緒に育ったイングリッ […]
2018年8月13日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(海外) デイヴィス『ケンブリッジの哲学する猫』 数学者が書いた小説。 イギリスはケンブリッジという世界有数の古い大学街にふさわしい、非常に哲学的(?)な猫の話。 主人公はトマス・グレイという名前の猫。 男名だが、雌猫だ。 猫とは思えぬ優れた知能と深い考察 […]
2018年8月13日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) ルナール『にんじん』 児童虐待が問題化している今、再読したい本。 このあまりに有名な小説を、はじめて手に取ったのは、たしか小学校中学年の時だったと思う。 たちまち背筋が震え、あわてて投げ出した。 なんて恐ろしい小説だろう! 最初の、ほんの数ペ […]
2018年8月4日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 永森裕二『ねこタクシー 上・下』 映画にもなっている、猫をのせたタクシーの話。 間瀬垣務(ませがき つとむ)、48歳。 タクシー運転手、元は中学校英語教師。 ませガキ、なんて名前とは正反対の性格で、言いたいこと何一つ言えない小心な平和主義者 […]
2018年7月31日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(海外) ラトリッジ『猫の贈り物』 猫の目から見たこの世界。 原題は “Diary of a Cat” つまり、“ある猫の日記”。 その題名の方が、内容をずっとよく表していると思う。 主人公の猫の名前はわからない。 日 […]
2018年7月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 宮本輝『避暑地の猫』 軽井沢の、夢か現実か、・・・悪魔?。 猫、と題名がついてはいるが、猫は全然活躍しない。 冒頭でペルシャ猫がチラリと出てくるのと、他には迷子猫の話が少々挿入されているだけだ。 その迷子猫は、冒頭に出てきた猫と […]
2018年7月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 水無月さらら『猫の橋口さん』 大好きなお母さんを失った男の子を、飼い猫が心配して・・・。 ふうわりと、あたたかい気持ちになれる小説です。 ちょっぴり切なくて、ちょっぴり悲しくて、ちょっぴり涙ぐんだりしちゃうけど、読み終わった口元にはきっ […]
2018年7月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 見尾田瑞穂『猫がタンゴを踊るとき』 「黒ネコのタンゴ」作詞者による猫小説。 俺は二歳半の牡猫だ。人間で言えば二十五、六の生意気盛り、いっぱし世間の荒波に揉まれたつもりでいるが、飼い主のママちゃんから見れば、いつまでたっても子猫のままらしい。 […]
2018年7月19日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon エッセイ、レポート(猫番外編) 保坂和志『アウトブリード』 猫は出て来ません。 猫を良く登場させる作家だから、というか、彼の小説にはほぼ必ず猫が出てくるような作家だから、エッセイ集にもやはり猫のことが書かれているかと期待して買ったのだが、結果からいえば大はずれだった […]
2018年7月19日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 保坂和志『もうひとつの季節』 谷崎潤一郎賞を受賞した「季節の記憶」の続編。 “僕”と、息子のクイちゃんと、便利屋の松井さんと妹の美紗ちゃん、それに猫の茶々丸とが、鎌倉・稲村ヶ崎に住んでいる。 その平和で平凡な日常を書いた静かな小説・・・ […]
2018年7月19日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 保坂和志『猫に時間の流れる』 猫が出てくる短篇2つ。 表題の「猫に時間の流れる」と「ナイトキャップ」の2編からなる。 「猫に時間の流れる」は、どこまでも猫を中心に置いた短編。 “ぼく”は古いマンションの3階に住んでいて、両隣がそれぞれ猫 […]
2018年7月11日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 野生動物(日本) 澤田ふじ子『けもの谷』 200頭のイノシシ群と農民達の死闘。 江戸時代。 美濃大垣藩の、尾根谷27村は、ひどい猪害に悩まされていた。中でも「猪神」と恐れられる大猪は、200頭近い大群を率いていた。そんな数に襲われては、山間の畑や田 […]
2018年7月11日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 恐竜、古代生物 バッカー『恐竜レッドの生き方』 恐竜専門家が書いた恐竜小説。 私が子供の頃に持っていた動物図鑑に描かれた恐竜たちは、見るからに愚鈍そうだった。 ティラノサウルス・レックスは直立し、長い尾を重そうに地面に引きずっていた。 ブロントサウルス( […]
2018年7月6日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon イヌ 西村寿行『旅券のない犬』 遠い故郷を目指して、地球を横断していく犬。 紀州犬とは。 中型の日本犬である。 体高 ♂49-55cm、♀46-52cm。 体重 ♂118-20kg、♀15-17kg。 毛色は白色が人気だが、有色の犬もいる […]
2018年7月6日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon オオカミ 西村寿行『魔の牙』 暴風雨とオオカミの群れに、山小屋に追いつめられ・・・!。 ニホンオオカミが絶滅して久しい(注)。 農耕民族だった日本人には、動物を剥製や骨格標本にして残す風習はなく、短期間に急激に絶滅してしまったこともあり、ニホンオオカ […]
2018年7月6日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon イヌ 西村寿行『老人と狩りをしない猟犬物語』 山奥の、あまりに厳しすぎる生活。 山奥の一軒家に、老猟師と、幼い孫と、一匹の猟犬(紀州犬)が住んでいた。 老人の一人息子は戦死していた。 その嫁、孫の母親は、巨熊に殺されていた。 残された孫は、老人の宝物だ […]
2018年7月5日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫の小説(日本) 瀧澤美恵子『ネコババのいる町で』 実の母に捨てられたショックで失語症になった幼女は。 アメリカで育った「わたし(=恵里子)」はある日突然、ひとり日本に帰される。 まだ3歳という幼さで、日本語も話せないというのに。 日本では祖母と叔母が「わた […]
2018年7月4日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 猫エッセイ(日本) 曾野綾子『飼猫ボタ子の生活と意見』 深い人生論ともいえる名著。 『ボクは猫よ』の続編ともいえる内容だが、別にストーリーがつながっているという程ではなく、どちらを先に読んでもかまわないだろう。 小説家夫婦の裏見成平・阿野文子と、その夫婦と同居し […]