2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』 チェスと共に生きた少年の物語。 読み始めてすぐに、なぜかヘルマン・ヘッセの『ガラス玉演技』を思い出した。 ヘッセは、言わずと知れた、日本でも人気のドイツ作家。『ガラス玉演技』はノーベル文学賞をもたらした代表 […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 平岩弓枝『聖徳太子の密使』 聖徳太子の愛娘が、猫たちをお供に旅をする。 厩戸王子(うまやどのおうじ、聖徳太子のこと)の愛娘、綿津見珠光王女(わたつみのたまひかるのひめみこ)は、少年のような声と物腰の少女だった。 格好も少年のいでたちを […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(海外) ディー・レディー『あたしの一生』 副題:猫のダルシーの物語。 100%猫の視点から書かれています。必要以上の擬人化はゼロです。 ダルシーが心から愛している“あたしの人間(=飼い主)”が話す人語は、ダルシーには一部しか理解できませんし、第一名前すら知りませ […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 小説(野生ネコ科) バイコフ『牝虎』 極寒の密林にトラが、オオカミが。 題名は「牝虎」だが、主人公は密林に住む猟師達と、彼らに「牝虎」とあだ名された一人の女、ナスターシャ。が、本物のトラももちろん大活躍する。小説として見たら「偉大なる王」より面 […]
2017年10月30日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 長田弘『ねこに未来はない』 新婚夫婦がまず最初にしたことは。 ねこが好きではなかった “ぼく” が、ある人を好きになって結婚し、そして、「結婚していっとう最初の朝のいっとう最初の食事のまえに」ういういしい新妻から発せられたいっとう最初 […]
2017年10月26日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 若竹七海『古書店アゼリアの死体』 軽快なテンポでぐいぐい引き込まれるコージー・ミステリー 相澤真琴は、今年31歳。働き甲斐のあった会社は、あっけなく倒産してしまった。憂さ晴らしに大枚をはたいて有名ホテルに泊まったら、火事になった。幸い真琴は無事だったけど […]
2017年10月23日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 仁木悦子『猫は知っていた』 若い兄妹が難事件を解く。 『猫は知っていた』は、1956年、河出書房の長編ミステリ一席入選したが、同社の財政悪化の為に出版中止、良く1957年、一般公募の江戸川乱歩章に回され受賞したという作品。 小説では、 […]
2017年10月19日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫の小説(日本) 『小説版:ネコナデ』 猫が、男のかたくなな心を溶かしていく。 『ネコナデ』劇場版の脚本を私が最初に書いたのが、2007年春。 それから一年。『ネコナデ』は映画はおろか、ドラマシリーズとなり、更にコミックになり、ここに小説化された […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『猫は毒殺に関与しない』 「猫探偵正太郎の冒険」シリーズ最新刊♪ 待ってました、正太郎くん♥ しかも、収録されている3作品のうち、最後の作品は文庫書下ろしオリジナルです。 今回の作品群では、正太郎は、殺人犯逮捕に力を貸したりはしませ […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『猫は引っ越しで顔あらう』 探偵正太郎の冒険4 正太郎と天ぷらそばの冒険 正太郎とひとみは、住み慣れた琵琶湖湖畔のマンションから、東京へ引っ越すことになった。ひとみの恋人が東京の大学勤務になったので、それを追いかけた形だ。なのに、なぜか恋人とは同居 […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『猫は聖夜に推理する』 猫探偵正太郎の冒険2 これも短編集。 「冒険1」よりも、正太郎が可愛く描いてあるような気がする。 と思ったら、イラストレーターの前田マリ氏も 「前回の表紙の正太郎はシブーく描いた。・・・(省略)・・・今回は […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『猫は密室でジャンプする』 猫探偵正太郎の冒険1 シリーズ3作目、今までの中で一番面白かった。 短編集だが、猫の視点から見た話と、人間の視点から見た話との両方があって、それぞれ作風が全然違う。 ストーリーも、より本格的なミステリーにな […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『消える密室の殺人』 猫探偵正太郎上京。 殺人はどーでもいいけど(?)、殺猫はゆるせにゃい! しかも、正太郎と友達になったばかりのアビシニアンが殺されたとあれば。 事件がおこったのは、題名通りの密室内。 正太郎をはじめ、多数のニ […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柴田よしき『ゆきの山荘の惨劇』 猫探偵正太郎登場。 ミステリーに好まれる設定に、密室というものがある。 文字通り、ある部屋が密室という場合は勿論、孤島だったり、走っている電車の中だったり、・・・ また、この話のように、雪に閉じこめられた山 […]
2017年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon ◆まとめ まとめ:猫探偵正太郎シリーズ 柴田よしき著 半長毛の白黒猫・正太郎が、殺人事件を解いたり、ときにはただそこにいたりする、猫大活躍のシリーズです。 他にも、たくさんの猫達や、犬その他が登場します。 ゆきの山荘の惨劇 - 猫探偵正太郎登場 消える密室の殺 […]
2017年10月13日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫の小説(日本) 一条理希『ねこだらけ物語』 コミカルな中にも悲しさ。 15年前、「災厄」が起きた。 その「災厄」で地上の生き物の多くが死に、さらに、60億いた人間のほとんどが死んだ。生き残ったのはわずか2,3億。 幸い、海の中は無事だった。 地上の作物が採れなくな […]
2017年10月7日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫の小説(日本) 芥川龍之介『お富の貞操』 お富の選択は? ごく短い短編だ。 しかし、猫がきちりと描かれている。 龍之介の文章はうますぎて、ストーリーが勝手に流れていってしまうような感があるが、それが有る所でカタンと止まる。 ハッと息を飲んでしまうの […]
2017年10月6日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫の小説(日本) 谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』 純文学の最高峰。猫と男と女たちの三角関係。 谷崎潤一郎といえば猫好きで有名な文豪だ。この作品はそんな文豪の猫本の珠玉であると同時に、ネコを猫として描いた(つまり擬人化せずに)日本文学の最高峰の一つだと思う。 […]