2017年12月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 柳広司『漱石先生の事件簿 猫の巻』 抱腹絶倒、漱石ファンにはたまらない一冊。 『吾輩は猫である』がどれほどの傑作であるか、それは、どれほど多くの続編、パロディ、模倣、換骨奪胎、マンガ化、俗化、論文、解説、タイトルだけの借用等々が書かれているかを見ても、一目 […]
2017年12月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 平出隆『猫の客』 木山捷平文学賞受賞。 その猫、チビは、夫婦の飼い猫ではなかった。 夫婦はこの離れに引っ越したとき、子供はつくらないことと、ペットは飼わないことを約束していた。 チビは正式には隣の、男の子のいる家の飼い猫だった。 が、なぜ […]
2017年12月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 藤堂志津子『秋の猫』 30代、独身、女。。。 私が持っているのは単行本だが、最近文庫本でも発売された。 文庫の方が持ちやすいし場所もとらないので好きだ。 もう少し買うのを待っていれば良かった・・・ とまあ、そんな話はおいといて。 […]
2017年12月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 根本竜生『猫戦争膝栗毛』 日本猫軍、対、日本人間軍? 4月1日のエイプリル・フールに国連で提出された「世界戦争および紛争撤廃条約締結案」。 大多数の国がハッピージョークと勘違いし、うっかり賛成してしまったから、さあ大変。 世界中のど […]
2017年12月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 野村桔梗『その猫に何が起こったか?』 誘拐された猫の身代金として1千万円を払ったのに・・・。 小説を読む重要な動機のひとつにカタルシスというものがあると思う。 しかし、この小説はいくら読んでもカタルシスにはほど遠い。それどころか、どよんと黒くて […]
2017年11月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 東雅夫:編『猫路地』 20人の作家たちによる猫短篇集。 猫が登場する小説を集めたもの。 いずれも数ページ程度の、ごく短い作品です。 猫好きには楽しい、夢のひとときをどうぞ。 『猫火花』 加門七海 実に発想が楽しい。こういう話、好 […]
2017年11月28日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 有栖川有栖『ペルシャ猫の謎』 「国名シリーズ」第5弾。 ある男の殺人未遂事件をめぐる謎。 文庫本で47ページの短編ミステリー。 有栖川氏は3ニャンと同居されているそうだ。 こんなストーリーはそういう猫好き作家でないと思いつかないのではな […]
2017年11月28日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 東直己『猫は忘れない』ススキノ探偵シリーズ 映画・TVドラマ『探偵はBARにいる』シリーズの第12作。 「俺」は、「ミーナ」に、猫の世話を頼まれた。 ミーナはスナックの美人ママ。まだ27歳。 ソウル旅行で4日間留守にするから、マンションに通って猫の餌 […]
2017年11月28日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 畠中恵『ねこのばば』 時は江戸時代、妖怪まみれの、若旦那のお坊ちゃま。。 江戸時代を舞台とするミステリーといえば、活力あふれる親分さんが大暴れ、というものが多いが、このシリーズはちょっとかわっている。 主人公の「若だんな」こと一 […]
2017年11月15日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 揚羽猛『サラリーマン獣医 1000匹の犬と猫を救う』 面白楽しく読んでください。 皆さんは日本全国の動物病院で毎日行われている不妊手術の数と、動物管理事務所で毎日行われている殺処分の数は、どちらが多いかご存じだろうか。 なんと後者のほうが圧倒的に多いんだぜ。つ […]
2017年11月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 南條竹則『猫城』 猫町に迷い込んだ男が出合う不思議。 生まれは裕福な御曹司、が、お決まりの道をたどって、すっからかん。 文字通りの一文無しとなったとき、猫に誘われてある温泉町に着く。 そこは、猫町。 なぜか宿代は猫が工面して […]
2017年11月3日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 猫の小説(日本) 保坂和志『明け方の猫』 猫になってしまった男。 ふと目覚めると、猫になっていた。 いや、正確には、夢の中で猫になっていた。これが夢の中の出来事だということも、はっきり自覚している。それにしてはあまりにリアルな感覚ではあるが。 彼は […]
2017年11月2日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 若竹七海『ポリス猫DCの事件簿』 猫島には、一人のお巡りさんと、1匹のポリス猫がいた。 舞台は、神奈川県葉崎市猫島。 神奈川県の盲腸とよばれるひょろっとした葉崎半島の西に位置する小島で、潮が引くと砂州ができて陸続きになる。 正式名称は「砂渡 […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』 チェスと共に生きた少年の物語。 読み始めてすぐに、なぜかヘルマン・ヘッセの『ガラス玉演技』を思い出した。 ヘッセは、言わずと知れた、日本でも人気のドイツ作家。『ガラス玉演技』はノーベル文学賞をもたらした代表 […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 平岩弓枝『聖徳太子の密使』 聖徳太子の愛娘が、猫たちをお供に旅をする。 厩戸王子(うまやどのおうじ、聖徳太子のこと)の愛娘、綿津見珠光王女(わたつみのたまひかるのひめみこ)は、少年のような声と物腰の少女だった。 格好も少年のいでたちを […]
2017年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 大佛次郎の猫短篇と猫童話四編 『白猫』 第二次世界大戦の最中の話。 一人家を守って残っていた哲太は、焼け出されたらしい見知らぬ少女を家に招き入れ、一晩泊まらせる。 少女はまた、哲太の知らない間に、飼い主とはぐれたらしい白猫をその家に入れる。 悲惨な状 […]
2017年10月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月4日 nekohon 猫の小説(日本) 『たまたま・ネコ』 21人の作家による23の猫短編集。 小説とエッセイです。 短編をそのまま掲載したもの(『愛撫』など)、中・長編の一部を抜粋して掲載したもの(『ねこに未来はない』など)があります。 抜粋しているものの中には、 […]
2017年10月30日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 梶井基次郎『交尾』 「檸檬」収録の短編。 全部でわずか文庫本13ページの短編、それがさらに「その一」「その二」に分かれていて、猫が出てくるのは「その一」の方、7ページ分である。 主人公は、半ば朽ちかけた物干し場に立っている。こ […]
2017年10月30日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 梶井基次郎『愛撫』 「檸檬」収録の短編。 わずか数ページの短編。 梶井基次郎といえば、まず思い浮かべるのが「檸檬(れもん)」。ごく短い作品で、内容はといえば何のこともない、ひとりの男が本屋の店頭に檸檬を置いたというだけのことで […]
2017年10月30日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫の小説(日本) 長田弘『ねこに未来はない』 新婚夫婦がまず最初にしたことは。 ねこが好きではなかった “ぼく” が、ある人を好きになって結婚し、そして、「結婚していっとう最初の朝のいっとう最初の食事のまえに」ういういしい新妻から発せられたいっとう最初 […]
2017年10月28日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 山村美紗『猫を抱いた死体』 TVドラマにもなっている〈葬儀屋探偵〉明子シリーズ。 軽いミステリー短編集。 葬儀屋探偵・明子は、テレビドラマ化もされている人気シリーズである。 テレビでの(最近の)配役は、片平なぎさ、大村崑、山村紅葉、神田正輝、等。 […]
2017年10月27日 / 最終更新日時 : 2022年9月30日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 若竹七海『猫島ハウスの騒動』 猫島でおこった殺〇事件!? 夢の島である。 一周五百メートル足らずの小さな島。干潮時には対岸の猫島海岸と砂州がつながって歩いて渡れる。通常は船で渡る。橋はない。島の真ん中には猫島神社。島民は三十名余、そして、猫の数は10 […]
2017年10月26日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 若竹七海『古書店アゼリアの死体』 軽快なテンポでぐいぐい引き込まれるコージー・ミステリー 相澤真琴は、今年31歳。働き甲斐のあった会社は、あっけなく倒産してしまった。憂さ晴らしに大枚をはたいて有名ホテルに泊まったら、火事になった。幸い真琴は無事だったけど […]
2017年10月25日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 東川篤哉『完全犯罪に猫は何匹必要か?』 招き猫が招くアリバイ? 軽いミステリー長編。ほとんどコメディタッチのところも。一気に読めます。 猫キチガイとして知られる豪徳寺豊蔵が自宅のビニールハウスの中で殺された。 しかも実の娘の目の前で。 そのビニー […]
2017年10月23日 / 最終更新日時 : 2022年9月28日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 仁木悦子『猫は知っていた』 若い兄妹が難事件を解く。 『猫は知っていた』は、1956年、河出書房の長編ミステリ一席入選したが、同社の財政悪化の為に出版中止、良く1957年、一般公募の江戸川乱歩章に回され受賞したという作品。 小説では、 […]